漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「ボイスII 110緊急指令室」(日本テレビ系 土曜22:00~)をウォッチした。
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サイコパス野郎はなぜ踊るのか。顔は白塗り、いきなりコンテンポラリーダンスを踊り出す「白塗り野郎」こと久遠京介(安藤政信)。警察の解剖医でありながら、不満を抱える人々の心を操り、犯罪をけしかけていく。
白塗りでダンス。だいたい元ネタは映画「ジョーカー」、バットマンの。あとドラマ「MOZU」で長谷川博己が演じていてた「チャオ東」(立ち去る時「チャオ」って言う)。
彼の場合は能面つけて踊り出す。ちょっと動きが「NO MORE映画泥棒」だったけど。サイコパスほどコント寄りというドラマ界の風潮。
さらに久遠の場合、ミイラ化した母親の遺体とドライブしたり、海辺のコテージのロッキングチェアに座らせたり。サイコはサイコでも、ヒッチコックの「サイコ」!? サイコパスの宝石箱や~。
そんなサイコ全部盛りと対峙するのは、緊急指令室(110番)の直轄チーム・ECUの樋口彰吾(唐沢寿明)。「24 JAPAN」に出て以来、唐沢の顔を見るたびに「ピ・コ・ピ・コ」と、ジャック・バウアー音がこだまする。
そして真木よう子演じるボイスプロファイラー・橘ひかり。とんでもない聴力の持ち主だ。足音を聴いただけで「身長180cm後半、体重65kg前後」と察知。