陽岱鋼(巨人)の今季終了後の去就はどうなるのか……。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
優勝を争うチームの戦力になれず、5年契約の最終年が終わろうとしている。FA移籍時の大騒ぎと周囲の扱いは雲泥の差だ。地に落ちた感のある台湾の英雄は、来季以降どこでプレーをするのだろうか。
陽は16年オフ、巨人と5年総額15億円(推定)の大型契約を結んだ。しかし毎年のように期待外れのパフォーマンスを繰り返し、今季も開幕からファーム暮らしで、8月28日にようやく今季初めて一軍に昇格。その後は代打、代走、守備固めなどの途中出場が続き、初スタメンは9月10日の中日戦(東京ドーム)だった。この試合ではヒットも放ったが、目立った結果は残せず、12日に登録抹消となった。
「走攻守揃った球界を代表するスター選手になりつつあった時期の移籍だった。プレースタイルにルックスも加わり、若年層から絶大な人気を誇っていた。また母国・台湾では王貞治氏(ソフトバンク球団会長)が引き合いに出されるほどのスーパースター扱い。巨人入りしたことでさらなる注目を集めたが、こんな形になるとは思わなかった。巨人としても投資した分の回収はできなかったのではないか。誰にとっても残念な移籍になってしまった」(巨人担当記者)
日本ハム在籍の最終年となった16年はチームの日本一に大きく貢献。130試合に出場し、打率.293、14本塁打、61打点という打撃成績はもちろん、身体能力を生かした外野守備でも欠かせない存在となっていた。巨人加入後はグラウンド上での結果以外にも、母国・台湾で絶大な人気があることから、国外マーケット拡大の役割も期待されていたが……。
「巨人との契約延長はないだろうが、水面下で調査している球団はいくつもあるはず。守備と足に関しては衰えは感じられない。打撃もセ・リーグへの対応には苦しんだが、かつて在籍したパ・リーグならやれるはず。長打力や意外性があるのでDHでも使える。以前は内野手もやっていたので他選手との絡みではそういう起用もできる。バックアップ選手としては使い勝手が良いので争奪戦になるのではないか」(在京球団編成担当者)