中村:お互い「変わってる人」なんですよね。私がまだ20代のころ、銀座を青い顔して歩いてたら、徹子さんとバッタリ会って、「あら、あなた顔色悪いわね。どうしたの?」って言われて。「じつは胆石っていうのがおなかにたまってるみたいで、取り出さなきゃいけないの。手術するかもしれない」って言ったら、「へぇ~、胆石? 取ったら私にちょうだい。めずらしい石、集めてるの」って(笑)。そういう人なんですよ。
(構成/本誌・直木詩帆 編集協力/一木俊雄)
中村メイコ(なかむら・めいこ)/1934年、東京都生まれ。父は作家の中村正常、母は女優チエコ。2歳8カ月のとき、映画「江戸っ子健ちゃん」のフクちゃん役でデビュー、天才子役と呼ばれ、テレビの草創期から活躍。NHK紅白歌合戦の第10回から3年連続で紅組司会を務めたほか、ラジオ、舞台など出演多数。57年に作曲家、神津善行と結婚。長女は作家のカンナ、次女は女優のはづき、長男は画家の善之介。自身がトラック7台分のものを手放した経験を書いた『大事なものから捨てなさい』(講談社)が発売中。
>>【自殺するつもりが“喜劇”に…中村メイコ「死のうと思っても溺れないの(笑)」】へ続く
※週刊朝日 2021年10月8日号より抜粋