さいとうさんが田子牛を取り寄せていた青森県田子町「肉の博明」の鎌田英興さんは、こう語る。
「10年以上前に、さいとう先生の奥さんの親戚がうちの肉をお中元で送られたところ、先生が気に入って下さいまして。それからずっとサーロインの注文をいただくようになりました。毎朝、田子牛? それは盛りすぎでしょう(笑)。注文は月に1回くらいでしたから、普段は別の肉じゃないですか。うちは夏前にも注文をいただきました」
最後まで衰えぬ“肉欲”で、描き続けてきたのである。
(本誌・菊地武顕)※週刊朝日オンライン限定記事