定年制には反対だという亀井静香氏(C)朝日新聞社
定年制には反対だという亀井静香氏(C)朝日新聞社

 当選3回以下の若手議員らでつくる「党風一新の会」に所属する衆院議員(50代)も、定年制については「厳守するべきです。中曽根さんをはじめ、歴代の議員たちも断腸の思いで勇退なさったわけだから、その決断を引き継いで尊重しなければならない」との考えだ。

 また、当選3回の別の衆院議員(40代)も「(定年制は)そのまま堅持するべきです。経験豊富な議員が出ることにもメリットがありますが、それだと硬直化してしまう。党の若返りを図る意味でも、必要な制度だと思います」と述べた。

 一方、前出の亀井氏は、定年制に反対意見を示す。

「赤ちゃんのくせにさ、『お父ちゃんお母ちゃんはもういらない』というのと一緒じゃないか。親だって、赤ん坊を捨てるわけにはいかない。もう親が必要ないなら、いなくなればいいんだけれど、子供が育たないとしょうがない。若い奴が育たないと引くに引けない。俺は今、社員2000人の会社を引き継いでいるけど、これも放っておけないんだよ」

 だが、二階氏、麻生氏の2人は、その役割が果たせていないとも話す。

「今のままの2人だったら、引っ込んだほうがいい。老害になるよ。老害にならないためにはまず、あいつら自身が滝に打たれて考えなければいけないね。それで自らの歴史観、国家観をしっかりと持って、次世代に伝えていくべきだ」(亀井氏)

 角谷氏は最後にこう語る。

「(長老議員が)権力がなければ仕事ができないと思っているのであれば、それ自体が問題です。議員バッジを付いていなくても、世のため人のために尽くしてきた人であれば、社会に貢献できるはずです」

 80歳を超えた長老議員に権力を預けたままにしておくのか、若い世代による刷新力を期待するのか。「生まれ変わった自民党を国民に示す」と語った岸田首相の手腕が試される。(AERA dot.編集部・飯塚大和)

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