もう一つのビッグイベントも近づいている。10月11日にドラフト会議が行われる。コロナ禍のドラフトは昨年から2回目となるが、昨年の10月26日より、さらに開催時期が早まった。ドラフト指名選手の進路決定などへの配慮もあるのだと思うが、優勝争いの中のドラフト会議は本当に大変だ。現場の監督も交えて戦略を立てる時間はそうはとれない。昨年は7球団が1位指名を事前公表したが、今年はまだないというのも、そういった事情が絡んでいると推察する。

 チームによっては監督交代だってある。ドラフト会議で監督が強い希望を出しても、その監督が来年いないということも出てくる。各球団の戦力外通告も始まったが、シーズンを残している今の時期に決められない球団もある。同時進行でさまざまな想定をする必要があるので、フロントの力が問われることになる。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2021年10月22日号

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東尾修

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東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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