おととしまで7年連続の最下位だった茨城県も、同様の自虐戦略を取ったこともあったが、2019年は台風19号で県内に死者が出るなど被害を受けたさなかでのランキング発表だったため、大井川和彦知事が不快感をあらわにした。
今年はまた最下位に返り咲いたが、「(同社が)そういうシナリオを描いてくると思っていた。一番面白いから。最下位は痛くもかゆくもない」と、ランキングを相手にしない余裕をみせた。
今回、山本知事が法的措置までちらつかせたことについて、ランキングを発表した「ブランド総合研究所」はどう捉えているのか。同社の田中章雄社長は、「驚いています。まず、群馬県の魅力度の結果については、点数は前年の13.4点より今年は15.3点と上昇しています。ただし、他にさらに伸びが高い県が多かったことから、相対的な順位は残念ながら下がってしまいました。したがって、『結果が下がった』ではなく、『魅力度自体は高まっているが他にはもっと高まった県が多かった』というのが正しい結果となります」と、群馬県の魅力自体が低下したのではないと説明した。
さらに法的措置については、こう見解を示した。
「そもそも、われわれは調査を行い、その結果を発表しているだけです。調査結果の発表を押さえつけようという発言であれば、それは報道の自由に反することでもあり、世の中のすべての調査結果の公表、公開を妨害するということになるのではないでしょうか。まさか、そのような考えとは思えませんので、この発言の意図が理解できません」
はたして、本当に法的措置に踏み切るのか。振り上げたこぶしを下ろすのか。山本知事の対応が注目される。(AERA dot.編集部・國府田英之)