与党の政策はどうか。自民党の政策パンフレットを見ると、広く家計を直接支援する政策は「非正規雇用者・女性・子育て世帯・学生をはじめ、コロナで困っている人への経済的支援を行う」とあった。これに対して、岡さんの評価はこうだ。

「自民党の政策パンフレットでは産業支援などは細かく支援策が書かれていますが、家計支援という面では目立った政策がありません。『コロナで困っている人への経済的支援を行う』というのも、具体的な数字がなく、魅力に乏しいものになっている。生活者に響く政策は意識していない印象があります」

 公明党が掲げる「『新たなマイナポイント』(一人あたり一律3万円相当)を付与」の政策については、こう見る。

「マイナポイントを活用するというのは面白く、3万円のポイントは魅力的でもある。実現する可能性もあります。ただ、現金給付と比べると受け取れる人が限られ、効果には疑問があります」(岡さん)

 どの政策が国民の課題に向き合っているか。参考にしてほしい。

(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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