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 ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、トイプードルの栗太郎ちゃんです。

【写真】こんな姿見たことない! 枯れ葉をやさしく抱えて立ち上がる猫

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 5年前のクリスマスイブ前日、連れ合いから「他の子犬の下敷きになっているワンコがいる。連れて帰ることにした」というメールが届きました。何を言っているのか理解できません。

 帰宅して話を聞くと、「ペットショップに体の小さなトイプードルがいて、他のワンコに乗られ、ひっくり返され、やられっぱなし。わが家で飼うことにしたので、明日あなたが引き取りに行って」とのこと。

 生後3カ月の焦げ茶色の赤ちゃん。体重1キロちょっとの小さなワンコ。名前は栗太郎(雄、5歳)。愛称クリちゃん。

 あまりの弱々しさに、夜はサークルの横に布団を敷いて添い寝を1週間。ちょっとでも寂しげな声を出そうものなら、柵の隙間に指を差し入れ、指をなめさせる。犬ばか、親ばかを絵に描いたような私がおりました。

 順調に体重も増え、元気に走り回るようになり、私はうれしくて年がいもなく、かけっこ、球拾いに付き合いました。

 1歳を超えたある日。大好きなかけっこの途中で、キャイ~ンと鳴き、うずくまりました。ひざ関節が外れやすい疾患「パテラ」でした。

 後ろ脚左右両方の手術をする必要があり、時期をずらして手術を受けました。今では何の心配もなく、公園の芝生を私と走り回っています。

 近所の障害者、高齢者施設を訪れてボランティア活動。車イス利用者のひざに乗ったり、認知症の方になでてもらったり。また、障害のある方のリハビリ相手としてボール拾いも担当しています。

 人が好き、犬が好き、も好き。公園で会う仲良しワンコには、自分のお菓子を分けてあげる、優しい心のワンコに成長しました。(神奈川県藤沢市/60歳/自営業)

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週刊朝日  2021年11月5日号