巨人の原辰徳監督(c)朝日新聞社
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 巨人の日本一奪回へ向けての戦いが目前に迫っているが、全く盛り上がってくる気配がない。クライマックスシリーズ(CS)進出に否定的な声が上がるなど“冷めた”空気が漂う。

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 とはいえ、シーズン終盤は予想外の大失速となったものの頂点への可能性は残されている。今日から始まる阪神とのCSファーストステージではどのような戦いを見せてくれるのだろうか……。

 プロ野球は全日程が終了し、各リーグの上位3チームが日本一の座を目指すポストシーズンへ突入する。CSではリーグで優勝したチーム以外が日本シリーズに進出することを下剋上と呼び、本来ならここからが面白くなるはずだ。

 セ・リーグではリーグ優勝のヤクルトが01年以来の日本一へ向け鼻息が荒い。ヤクルトに及ばずリーグ2位となった阪神も挽回を期する姿が見える。しかし巨人はシリーズへ向けモチベーションが低いように見える。

「首位ヤクルトに大きく引き離され(11ゲーム差の)3位に終わったのは本当に悔しい。それでもCSを勝ち抜き日本一になれるチャンスはある。気持ちを切り替えて欲しいが、冷めた雰囲気を感じる。聞こえてくるのもコーチ陣の退団話ばかり。選手個々はどう思っているかはわからないが心配だね」(巨人OB)

 リーグ3連覇と日本一奪回を目指した今季、夏場までは優勝争いの一角を担っていた。しかし9月以降は10勝25敗8分と急降下、4位広島に2ゲーム差と迫られる中でCS進出となった。最終成績も61勝62敗20分と「1」つの借金を背負った状態。10月には10連敗を喫するとともに46年ぶりとなる22戦連続先発投手白星なしという不名誉記録も作ってしまった。

「シーズン終盤での大失速が大きい。最悪のチーム状況のままCS出場を迎えることになり誰もが『勝てるはずがない』とマイナス思考になっている。マスコミではチーム編成などの粗探しも始まり報道を目にしたファンも同じ思考になる。短期決戦は勢いが重要なので球団、ファンが1つになって頂点を目指すべきだと思うのですが……」(巨人関係者)

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