文化勲章親授式などは「ローブモンタント」という肌を見せない洋装のロングアフタヌーンドレスが、それ以外の叙勲の場合は、ロングアフタヌーンドレスか、裾に模様がある和装の「色留め袖」が望ましいという。着物はベージュや水色など、薄い色でまとめる点がポイントだ。
気になるお値段は燕尾服がジャケット、ベスト、パンツの三つセット(既製服)で税抜き22万円、モーニングが同21万5千円から、色留め袖は150万~300万円が目安。あつらえたり、有名ブランド品だともっとかかる。ただ岩元さんは「レンタルよりもご購入が多い」。
受章を記念する祝賀会は、世話になった人たちと喜びを分かち合う場。地方や人気のホテルなど、受章の発表後に準備するのでは会場が手配しにくくなることもある。
三越では、立食パーティーや個室を用意できる同店の特別食堂の紹介も可能だ。参加者や祝電を寄せてくれた人への返礼品も、古くから祝いの食べ物として珍重されるあわびや、上品なデザインの皿やグラスといった商品を案内できる。勲章を飾る額装や家族らとの記念撮影の相談にも乗る。
「フルアテンドでサポートするところはなかなかないと思います」と前出の白土さん。
三越はユーチューブでも叙勲の際のドレスコードやマナーを紹介している。将来、あなたの役に立つ日が来るかも?(本誌・池田正史)
※週刊朝日 2022年11月18日号