■自分の意見を伝えるときには「強要しない」(ryuchell)
ryuchel:世の中には、いろんな背景がありますよね、もちろん人間にも。価値観もそれぞれですし。僕は愛をテーマに生きているけど、愛がテーマなんてありえないって思っている人もいて当たり前。自分の意見を伝えるときに気を付けているのが、「強要しない」ということなんです。例えば僕って「派手な人を個性と思っている」と勘違いされやすいんですね。別に僕は、今日のひろゆきさんの洋服(グレーのボーダー)もいいと思うんです。
ひろゆき:すみません。普段着で、すみません。
ryuchell:それは、個性です。逆に言うと、僕にはがんばってもなれない個性なんですね。質問の答えを話すと、報われない人、幸せじゃない人、何が愛かわからない人、同じ失敗をしている人、お金がない人……人それぞれにいろんな悩みがあったとして、その人たちすべてに愛を伝えようというふうに僕は、がんばっているわけではないかもしれない。
ひろゆき:ほぉぉぉ。
ryuchell:『こんな世の中で生きていくしかないから』という本を出版しましたが、僕、世の中が変わるなんて一ミリも思っていないんですね。人様の考えとか価値観を変えようといった押し付けは、持っていないし強要もしたくない。人間って、磁石のように自然と、同じ価値観・似た者同士が集まるのかなって思っている。僕の発言を気になった人がSNSをフォローしてくれたりとか、本当に今、僕を必要としてくれる人が僕のことを見てくれたらいいかなっていう意識はある。僕の意見を認めてもらいたいという風には思わないようにして、強要もしないでおこう。いろんな生き方があるから、という風に考えるようにしています。
ひろゆき:悩みがあるような人の話を聞くと、何とかして共感してあげたいとか思っちゃうじゃないですか。で、困っている人って、どんどんいっぱい寄って来るじゃないですか。それ、辛くないですか?
■きちんと抱きしめたあと、ふわふわした言葉で伝える(ryuchell)
ryuchell:わかります。だから、まずは肯定する。「わかるよ」「そういうときもあるよね」という風に接して、きちんと抱きしめたあとに必ず自分の言葉で伝えるんです。「何々だと思うなぁ」「僕だったら、こうするな」って。言葉を決めつけるわけではなく、ふわふわしたような言葉で話す。人の人生が変わるきっかけを、ちゃんとした言葉で言うよりも選択肢を与えられるような人間でいたいんです。