東京・渋谷の大型ビジョンを流れる、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の文字。世界各国が対策を講じている
東京・渋谷の大型ビジョンを流れる、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の文字。世界各国が対策を講じている

 新型コロナウイルスワクチンを製造・供給しているPfizer/BioNTech社は、変異株オミクロンに対応するようワクチンの手直しが必要かどうかを決める更なるデータは、早ければ来月初めまでに揃うこと、また必要であれば変異株向けに修正した新たなワクチンを100日もあれば出荷しうるだろう、との見解を11月26日に発表しました。Moderna社もオミクロンへの対応にすでに着手しており、オミクロンに特化したワクチンの開発を急いで進める予定だといいます。また、先立って試験が進んでいる変異株向けのワクチンや、すでに認可済みのワクチンの高用量投与がオミクロンにどうかの検討も進めていくといいます。

  欧米を中心とした感染拡大を受け、世界各国では3回目の追加接種も進んでいます。アメリカ疫病予防管理センター(CDC)はこれまで、Pfizer/BioNTechとModernaの新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種の対象を、65歳以上の人と、18歳以上で重症化リスクの高い人や感染リスクの高い職場で勤務している人としていましたが、認可済みのいずれかのワクチン接種を済ませた18歳以上の成人だれもが、Pfizer/BioNTechやModernaの新型コロナウイルスワクチンの追加接種を可能にすることをアメリカ食品医薬品局(FDA)が取り急ぎ認可したことを受けて、CDCは2回目の接種を終えて6か月がたった18歳以上の人に対し、3回目の接種を推奨することを正式に発表しました。ちなみに、Johnson & Johnson(J&J)のSARS-CoV-2ワクチン接種を済ませた18歳以上の成人は、その接種を終えてから2カ月以上経過していれば、Pfizer/BioNTechやModernaのワクチンの追加接種が可能となりました。

 フランスでは、ワクチン2回接種完了者は11月25日時点で人口の69.4%と、欧州では比較的高い方ではあるものの、同日の新規感染者数は3.3万人と感染拡大がみられています。そこでフランスでは11月25日、新型コロナウイルス感染の第5波到来を受けて、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)について、2回目接種からの間隔を6カ月から5カ月に前倒しするとともに、11月27日から対象者を現行の65歳以上から18歳以上の成人全員に拡大することが発表されました。

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日本は3回目の追加接種もすでに遅れを