一方の坂口も昨年は98本のヒットを放ち復活を印象付けたが、今年は二軍暮らしが長く続き、わずか8安打で打率.160という結果でシーズンを終えている。日本シリーズではスタメンでも出場するなどまだ貴重な戦力として見られてはいるものの、この成績が2シーズン続けば当然引退という文字も見えてくる。これまでも一度オリックスを自由契約になってから、ヤクルトで復活を果たしているだけに、再びV字回復を見せることができるのかに注目が集まる。

 投手で苦しい状況に立たされている代表格が金子弌大(日本ハム)だ。日本ハムに移籍した2019年には8勝(7敗)、防御率3.04をマークしてまだまだ力があるところを見せたが、翌年以降は低迷。今年はルーキーイヤーの2005年以来となる一軍勝利なしに終わっている。昨年オフに大幅年俸減となっていなければ、西川遥輝、大田泰示、秋吉亮と並んでノンテンダーで自由契約になっていた可能性も十分に考えられただろう。二軍では12試合に登板して防御率2点台とまずまずの成績を残しており、高い制球力と投球術はまだまだ健在だけに、ストレートの勢いを少しでも取り戻して何とか復活を目指したいところだ。

 投手でもう1人何とか生き残ったという印象が強いのが内海哲也(西武)だ。2018年オフにFAで移籍した炭谷銀仁朗の人的補償として15シーズンを過ごした巨人から移籍。貴重な左の先発ピッチャー候補として移籍当初は期待は高かったが、これまでの3年間で一軍では2勝(2敗)と寂しい結果に終わっている。来年で40歳という年齢を考えると自由契約となってもおかしくなかったが、野球に対する取り組みが評価されて、来季は投手コーチ兼任として残留が発表された。コーチとしての役割も重要になってくるが、チームの投手陣は手薄なだけにまだまだチャンスはあるはずだ。キャンプから首脳陣にアピールして、何とかローテーションの谷間に入り込むことを狙いたい。

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40代で“復活”を遂げた大ベテランも