■パ・リーグワースト1:カスティーヨ(楽天)
成績:33試合16安打1本塁打3打点0盗塁 打率.225
キューバでは若手の有望株として早くから知られた存在で、2013年にアメリカに亡命すると、翌年レッドソックスと7年間の超大型契約(7250万ドル※現在のレートで約82億円)を結び話題となった。しかしサラリーキャップの問題もあって起用法に恵まれず、メジャー通算83安打、7本塁打という寂しい数字となっている。それでも高い潜在能力を評価されて昨年オフに楽天が獲得したが、開幕当初から故障が続き、一軍ではわずか1本塁打、3打点と日本でも期待を裏切る結果となった。年俸自体は高額ではなく、出来高を手厚くしての契約だったものの、ディクソンとともにほとんど戦力とならなかっただけに、チームの外国人戦略は大きな課題と言えるだろう。
セ・リーグ以上に野手は苦戦した印象で、目立ったのはロッテのマーティンとレアードだけ。混戦の中でロッテが2位に滑り込んだのも、この2人の活躍があったからと言える。またソフトバンクが4位に沈んだのもデスパイネとグラシアルの2人が故障で低迷した影響が大きかった。来季は既に西武が外国人選手の一新を発表しており、ロッテ以外は顔ぶれが大きく変わる球団が多くなりそうだが、その活躍度がペナントレースの行方も大きく左右することになりそうだ。
(文・西尾典文)
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●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員