相変わらずはっきりしない政府の対策がどうなるかなどはお構いなしに、「第8波」はやってくる可能性が高い。やはり、自分の身は自分で守るしかないのが現実のようだ。岩田教授はこう語る。
「今後どういうシナリオになるかは読めない部分が大きいですが、リスク管理の基本は、最悪のシナリオに対応できるかどうかです。今できる最大の準備はコロナ、そしてインフルのワクチンを打つこと。大きな波が来た時、皆さんを守ってくれる大きな盾になる可能性はありますし、仮に波が来なくても、取り越し苦労だったね、という話で済みます」
上医師は、ワクチン接種のタイミングについてこんなアドバイスをする。
「ワクチンの追加接種の感染自体の予防効果は1~2カ月で切れるので、流行が始まってから打つのが一番いい。例えば受験を控えた高校生や国家試験を目指す社会人などは、仮に『2類相当』が変わらなかった場合、新型コロナにかかると感染症法に基づいて強制的に休まなければいけなくなり、多くの場合、追試も受けられない。冬の流行に合わせたワクチン接種を考えてもいいと思います」
まだまだ予測できない部分も多い「第8波」。備えあれば憂いなし。万全の体制で冬に備えたいものだ。(本誌・太田サトル、松岡瑛理、亀井洋志)
※週刊朝日 2022年11月11日号