濵口翔太郎
この戦略の一環で、今年11月には、さらに進化させた「合体」モデルを売り出す予定だ。
元になる2体に備わっていた発射口だけでなく、合体時に追加する新たなパーツからもボトルキャップを撃てる、いわば「3発同時発射」が可能な新キャラである。
「子どもたちが『2体のボトルマンが合体するなら、撃てるキャップ数は当然2個でしょ』と思うところ、その想像を上回ろうという発想です」
「子どもたちの憧れ」目指して
「4秒で10連射」の神業をマスター
これまで述べてきた「三つの要因」以外に、今春に対面型のイベントが解禁されたことも、売り上げ増への追い風になったのは間違いない。
この勢いを持続するべく、高坂氏は今、自らタカラトミーの公式YouTubeチャンネルや体験イベントなどに多数出演。ボトルマンの魅力を伝える「伝道師」としても活動している。
「今もキャップ発射の練習を欠かさず、4秒で10連射できるようになりました。イベントでサインを求められる機会もありますし、自分は子どもたちの憧れの存在でいたい。24時間365日、ボトルマンのことを考えています」と高坂氏は笑う。
ビー玉を手に入れにくい時代になったが、タカラトミーの「中の人」による、ユーザーの身近な存在で楽しく遊べるようにする工夫と熱量は今も息づいている。
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濵口翔太郎（はまぐち・しょうたろう）
ダイヤモンド編集部 記者／早稲田大学大学院卒業後、Webメディア記者として5年間、通信業界、IT業界、働き方分野などを担当。21年にダイヤモンド社に入社、「週刊ダイヤモンド」「ダイヤモンド・オンライン」記者に。趣味はテニス。
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