サンフランシスコ特派員時代の自宅に会社を登記し、東京はシェアオフィスに連絡場所をおいた。ゆくゆくはポリティコが900人規模の報道機関になったように、影響力のあるメディアになりたいと彼は考えている。
うまくいくかどうかはもちろんわからない。現在ユーチューブでプレローンチの番組を流しているが、この中身では他でも見ることができる、そう彼にははっきり言った。
現在社員は彼ひとり。
その彼、尾形聡彦(としひこ)が、たちあげようとしているメディアの名は「Arc Times(アークタイムズ)」。
覚えておいてほうがいいかもしれない。
下山 進(しもやま・すすむ)/ ノンフィクション作家・上智大学新聞学科非常勤講師。メディア業界の構造変化や興廃を、綿密な取材をもとに鮮やかに描き、メディアのあるべき姿について発信してきた。主な著書に『2050年のメディア』(文藝春秋)など。
※週刊朝日 2022年11月4日号