AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:小さい頃から自他ともに認める負けず嫌いで頑固者です。意識的に他の人のアドバイスを受け入れ柔軟な振る舞いをするよう心掛けていますが、仕事やここぞという勝負どきにその性格が出て失敗を繰り返してしまいます。先日も事務所の社長から「頑固さが全く変わっていない」と言われ、どうしたらいいか途方に暮れています。変わろうとする意識が足りていないのでしょうか?(男性/役者/39歳/おとめ座)
A:今回、実はすごく答えるのが難しいなと思いました。どうしてかというと、ご職業が役者ということだからです。
表現の世界にいる人、クリエーターと呼ばれる仕事をする人たちは、協調性よりも個性を出していくことのほうが大事になる世界だと思うんです。「絶対に自分はこう思う」というものを、一つの武器として持っていなければいけない世界。生意気かもしれませんが、僕自身も、信念と違う仕事の場合は、申し訳ないけど断ります。それはやりたくないです、ごめんなさい他の人に頼んでください、と。
もしすべてのアドバイスを聞き入れて生きていってしまったら、表現者としては埋没していってしまう。
でもあなたが今回わざわざ相談してくださったということは、自分なりに「自分を今変えなければいけない」というタイミングにいると感じているのかもしれません。人のアドバイスを聞いて、もっと違う自分の才能を伸ばしていく、そういうフェーズにいるのかもしれない。
そこに対してのアドバイスなら、もしかしたらできるかもしれないので、お伝えしますね。
どんなに頑固な部分を持っていても、どこか周りから愛されて、しかも成功からも愛される人。それは「あ、そうだよね」が言える人なんじゃないかと僕は思っています。「あ、そうだよね、ごめんなさい」と言える人。