
ロックバンドONE OK ROCKのボーカル・TakaさんがAERAに登場。9月9日に10枚目のフルアルバム「Luxury Disease」を発売した。いま世界に必要なのは「ロックだと」力強く語った。AERA 2022年9月19日号から。
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いまや日本を代表するロックバンドだ。2018年には4大ドームツアーを成功させ、3年連続でSpotifyの「海外で最も再生された国内アーティスト」1位に輝いた。
「アメリカでツアーをやって悔しさを感じる経験は別にする必要はないと思うんですが、僕はそれをやることによって、潜在能力を引き出すという実験を自分の体を使ってやっている。僕は勉強ができたタイプでもないし、中卒なので学校での教育もそこまで学んでいません。だからこそ、経験が僕を奮い立たせるんです」
これまで直面した困難を尋ねると、力強くこう答えた。
「誰も知らないところに飛び込んでいくことに対して、怖さを感じる。僕の歩みはその怖さをポジティブに変換していくことの連続です。それに疲れてしまうと、夢にはたどり着かない。一度しかない人生の中で、どう困難を自分の経験値に埋め込んでいくか。そのプロセスを一番美しいことだと思っています」

約3年半ぶりのアルバム「Luxury Disease」は、グリーン・デイやマイ・ケミカル・ロマンス等のロックの名盤を手がけたことで知られる世界的なプロデューサー、ロブ・カヴァロを迎えて制作された。
「多くの人々が怒りや不安を抱く今の時代にこそ、ロックが必要だと直感しました。だから、ロックのアルバムを作るという大前提から作り始めました」
結果、これまでにないアレンジが細部まで高次元に詰まった、ロックアルバムが生まれた。
「オールドなロックもニューなロックもある、他にはないハイブリッドなロックアルバムができた。やるべきことをやりきった感覚は強くあります」
見据えているのは世界。ONE OK ROCKの挑戦は続く。(ライター・小松香里)
※AERA 2022年9月19日号

