ゴルファーの丸山茂樹さんが今年のゴルフ界を振り返る。
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いよいよ2021年最後の回となりました。
なんたって21年は松山英樹(29)のマスターズ優勝が日本のゴルフ界の目玉ですね。歴史を塗り替えたというか、次世代に勇気、希望、すべてのものをもたらしたんじゃないかなと。大きな出来事だったと思います。
残念ながら、あえて言うなら日本のマスコミの報道が小さいかなあって。どんだけ大げさにしたって過大評価でも何でもないと思うんですね。ゴルフでこれ以上のことはないんで。どうしたらもっと大きなニュースになっていくのか。疑問の残るところです。
まあでも、ほんとにすごいことを成し遂げてくれたことに感謝してるというか、倍ぐらいトシの離れた後輩にいろんなことを背負わせちゃいけないんでしょうけども、これからもみんなに夢と希望を与えてくれたらいいなと。その第一歩だったんでしょうね。
あとは東京オリンピック・パラリンピックですね。自分の生涯で東京でオリンピックがあるのは最後だと思いますから。目の前で見られてよかったです。開会式や閉会式に出られなかったのはちょっと寂しいですけど、母国でオリンピックが開催されたってのは、僕はすごい出来事だったと思います。
しかもコロナ禍で1年遅れての開催で。いろんな意見がありましたけど、大きな問題が起こることなく、あれだけ多くの金メダリストが出たってことに関しては、ほんとに素晴らしいオリンピックだったと思います。
僕自身のことはですね、肩の腱板の断裂で全身麻酔の手術をしまして。けがで入院したのは初めてですし、またいろんな経験をさせてもらったなと。やってよかったと思える手術だったんで、ほんとに執刀してくださった先生には感謝してます。僕の中では手術する前より肩の状態もいいので、この先、練習も前向きにやっていけるようになればと。
試合への復帰については要相談ですね。自分の中ではいつでも希望は持ってますけど、休んだ期間が長い分、自分のゴルフの技術を取り戻すのにすごい時間がかかるんで。トシをとってから技術を取り戻すのがどれぐらい大変かは、ゴルフやってたら分かりますしね。