「僕は、『ダメ』とか『無理』と言われれば言われるほど燃えるタイプ(笑)。特に『前例がない』と言われると、『だったら自分がその最初の例になってやる!』と思う。正直、自分の容姿にはコンプレックスがありますし、『日本人に見えない』と言われて落とされたら、『まぁそうだよな』って思ったこともある。でも、単純に、前例がないという理由だけで全ての可能性を否定されたら、絶対に屈したくない。10代の頃は、つらい思いをするたびに、泣いたりわめいたりしましたけど。当時のマネジャーさんが、『城田くん、いつか、ハーフの時代が絶対来るから。諦めずに頑張ろう』と励ましてくれた。それがすごく有り難かったです」

(菊地陽子 構成/長沢明)

城田優(しろた・ゆう)/1985年生まれ。2003年俳優デビュー。テレビ、映画、舞台以外にも活躍中。主な出演作にドラマ「ROOKIES」「SPEC」、映画「明烏」「亜人」、舞台「エリザベート」「ファントム」「NINE」などがある。放送中のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の語りを担当。山崎育三郎、尾上松也とのユニットIMYの公演では脚本も担当。映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」が14日公開。

>>【後編/“無謀な挑戦”? 俳優・城田優「日本のミュージカルの変化に関われたら」】へ続く

週刊朝日  2022年1月21日号より抜粋

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