通常国会は1月17日に召集され、岸田文雄首相の施政方針演説が衆参両院の本会議で行われる。
AERAdot.編集部が入手した内部資料によると、岸田首相の施政方針演説で「最優先課題は新型コロナ対策」となっている。
「演説では『一度認めた方針でもより良い方法があるのなら躊躇なく柔軟に対応する』、『国民の声に丁寧に耳を傾ければ自ずと道は見えてくる』などの文言が並びますが、随所に国民世論任せの場当たり的なスタンスが散りばめられています。岸田政権の力で唯一、確保に成功したのは1800万回分のモデルナワクチンだけ。ファイザーは見通しが経っていないが、高齢者ワクチン接種の6ヶ月前倒しのみならず、5500万人の一般向け接種まで前倒しする予定です。19日から始まる各党代表質問で突っ込まれるでしょう」(官邸関係者)
閣僚たちの中で答弁が一番、不安視されているのが、堀内詔子ワクチン担当相(56)だ。通常国会は6月15日までの150日間の長丁場となるが、果たして持ちこたえられるか、と懸念されているのだ。
「昨年12月の臨時国会での堀内氏の頼りない答弁で、与党からでさえ『大臣としては厳しい』という評価を聞きます」
こう語るのは政治ジャーナリストの角谷浩一氏。
堀内氏は当選3回で、岸田氏から大臣に抜擢されたが、国会の答弁や記者会見で、「んーあの」「一方、あのー」「わたしのあれ」などと、言い澱んだり、言い間違えが出てしまった。
「堀内氏は3回生とはいえ、初当選したのは2012年。まだ10年目で、選挙が強い、後援会で人を集めるのがうまいとかでやって来た人。政策実現の能力は未知数です」(角谷氏)
昨年10月、初めて大臣に就任したばかり。
「緊張していたのか、昨年12月の答弁を見た限りでは、もうアップアップしていましたから、見るに見かねた後藤茂之厚生労働相が助け舟を出していましたね」(同)
◆国会で噛みあわない答弁でザワつく
昨年12月16日の参院予算委員会では、立憲民主の木戸口英司参院議員が「ワクチン担当大臣としてどのようにこれから早期接種に向けて取り組むか」と質問したのに対し、堀内氏は資料を見ながら、噛みあわない答えを繰り返し、会場がザワついた。