昨年は一軍ではわずか22試合の出場に終ったが、ファームでは105打数で11本塁打とまだまだ長打力は健在なことは証明している。本人的には「環境が変わればまだやれる」と感じているのだろう。現在は米国でトレーニングを行っておりNPB球団からのオファーを待っているようだ。
「37歳で守備に不安を抱え精神的にムラがある選手なので普通に考えれば獲得はない。しかしコロナ禍というのが追い風になる可能性はある。家族のことを考え帰国する外国人選手もいた。政府の水際対策で入国メドが立たず新外国人獲得のリスクも高い。そうなると日本でダントツの実績を誇るバレンティンにも可能性が出てくる。日本人として登録できるのも大きい」(在京テレビ局スポーツ担当)
「コロナ禍が収まるまでの期限付き獲得という考えもある。常に気分良くプレーさせるなど扱いに考慮して打撃で結果を出せるようにする。DH制度のあるパ・リーグなら可能性はある。外国人野手で苦労しているオリックス、西武、日本ハムあたりか。しかし飛び抜けた結果を出さないとチーム内の不満分子になる諸刃の剣です」(在京球団編成担当)
ベースの基本給を低く設定し、打撃成績に応じたインセンティブを厚くするなど契約の方法はいくらでもある。長打力不足に悩むパ・リーグ球団なら可能性はゼロではなさそうだ。しかし本人がSNSで名前を出したように古巣ヤクルトに対する気持ちが強いのは間違いないが……。
「本人も当初はヤクルトなら可能性があると感じていたはずだが昨年の日本一でなくなった。長打力こそないがオスナ、サンタナの2人がチームにフィットした。真面目なタイプで常に全力プレーの2人には影のMVPという評価もある。楽天家のバレンティンも現実はわかっているはずです」(ヤクルト担当記者)
昨年の本塁打数はオスナ13本、サンタナ19本。長打力という意味ではバレンティンの方が上のような気もするが、2人のチーム全体へのプラスの影響力は比べ物にならないほど高い。ヤクルト復帰は消滅したと考えるのが自然だ。