さらに注目したいのは立教大だ。2018年11月に2024年の創立150周年に向けた記念事業「立教箱根駅伝2024」を発表し、中央大やエスビー食品などで活躍した上野裕一郎氏を監督に招聘して本格強化を進めている真っ最中。その中で有望な高校生たちが入学し、佐久長聖高時代から実績のある服部凱杏(2年)、すでに1万メートル28分台のタイムを持つ中山凜斗(2年)、関口絢太(2年)の世代に、後藤謙昌(1年)、林虎大朗(1年)、安藤圭佑(1年)の1年生たちも楽しみ面々が揃う。16位だった昨年10月の箱根予選会でのエントリー14人の内訳は、4年生1人、3年生1人、2年生7人、1年生5人というフレッシュなもの。
チームトップのタイムで走った斎藤俊輔(4年)は卒業するが、新1年生として5000メートル14分台前半の記録を持つ永井駿(九州学院高)、馬場賢人(大牟田高)らが戦力になれば、選手層は厚くなり、戦力値はアップする。ターゲットは「2024年」だが、1年前倒しで「55年ぶりの出場権獲得」は十分に可能。現役ランナー兼指導者という上野監督のチーム作りとともに、急激に力を伸ばしてきた「R軍団」の動向は注目すべきだ。
その他、ハーフ1時間02分01秒の記録を持エース・村上航太(3年)が最終学年となる上武大、昨年11月の記録会で1万メートル28分20秒台の好タイムで走った並木寧音(2年)、高槻芳照(2年)の2人が強力な東京農業大も、2022年および来春の第99回箱根駅伝へ向けて期待できる。新春の箱根路で青山学院大が圧倒的な力を誇示したが、そこからまた新たな戦いがスタート。その中で爪を研ぎ、大きな野心を持った大学の爽快な“走りっぷり”に期待したい。