計太(けいた)/1989年、奈良県生まれ。大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。パーソナルトレーニングジム「ボクノジム」経営。モットーは「2か月後の減量よりも1年後の健康」(撮影/加藤夏子=写真部)
計太(けいた)/1989年、奈良県生まれ。大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。パーソナルトレーニングジム「ボクノジム」経営。モットーは「2か月後の減量よりも1年後の健康」(撮影/加藤夏子=写真部)

 ただ、アンダーカロリーを意識するあまり食事量を極端に減らしてしまうと、継続は難しいですよね。前出の【条件1】でお伝えしたように、長期で続けられないと結局リバウンドしてしまいます。ですから、意図的にアンダーカロリーを作りだすことよりも、生活改善によって「結果的にアンダーカロリーになった」という状態を目指したいところです。

 また、アンダーカロリーを意識するあまり、やせられなくなってしまう人も多いということにも注意が必要です。体で代謝を起こすにも栄養が必要なのですが、食事量を減らすばかりで栄養不足になってしまうと、やせるために頑張ったことが逆効果になってしまうケースがあるのです。代謝に必要な栄養素の例は次に解説します。

【条件3】ビタミンB群とミネラルをとる

 「エネルギーを消費する」ことは、体で代謝を起こすことを意味します。そして、代謝には栄養が必要です。特にビタミンB群は代謝の過程の随所で補酵素として働きます。また、マグネシウムなどのミネラルも同様です。たとえば、白米を玄米に変えるだけでもビタミンやミネラルの摂取量がぐっと上がりますし、緑黄色野菜や豆類、肉や魚などにも豊富に含まれています。

 ここで注意していただきたいのは、ビタミンとミネラルだけとれば代謝が進むわけではないということです。ビタミンとミネラルを補給することを意識しつつ、糖質や脂質とたんぱく質も全体的にバランスよくとらなければいけません。

 ただ昨今は、ビタミン・ミネラルの補給源となる緑黄色野菜の価格が上がっています。さらに土壌の変化などもあって、そもそも含まれる栄養素が以前より少なくなっているとも言われています。これらの栄養素をサプリで“補う”ことも一つの案として有効です。

【条件4】日常の活動量を上げる

 体脂肪を減らすためにと、ランニング、ウェートトレーニング、ヨガなどの運動に取り組むのも大変結構なのですが、まずは日常生活における活動量を見直しましょう。在宅勤務の増加など、コロナ禍で生活スタイルが変化したことで体重が増えてしまった人は、コロナ前の日常生活の活動量がいかに大きかったか、痛感しているのではないでしょうか。買い物は少し遠くの店まで歩いて行ったり、駅では階段を使ったりと、日常的に体を動かす習慣をつけておいたほうが将来のためになります。

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からだを動かす習慣がついた後にはどうする?