<この方策によっても概ね90日程度の期間を要するのが一般的である。工期短縮について業者にお願いし、可能な限り前倒しで完成するよう急ピッチで工事を進めていただいている>
<3月上旬の臨時医療施設開院を目指して最大限の取組を進めております>
と回答した。急いではいるが、第6波に間に合わなかったという。
「『工期は90日程度』というのであれば、なぜ、決まった10月時点ですぐにプレハブ設置の調整など着工をしなかったのか。NHOと厚労省の危機感の欠如です。施設運用方法等を決められず、公立病院にもかかわらず、後ろ向きな姿勢のままズルズルと計画が遅れてしまっただけではないか」(先の官邸関係者)
さらに尾身茂氏が理事長を務める地域医療機能推進機構(JCHO)についても「消極姿勢が目立つ」(官邸関係者)と声があがる。
JCHOもこれまで、コロナ病床の確保や患者受け入れ数が少ないということや、それにもかかわらず、多額のコロナ関連の補助金を受け取って利益計上していたことがAERAdot.の取材でわかり、批判や疑問の声が多数あがっていた。
こうした中、AERAdot.が新たに厚労省関係者から独自に入手した資料によると、JCHO傘下にある都内5病院のコロナ病床の確保数は246床で、総病床数1545床に占めるコロナ病床確保率は約16%であることがわかった(1月24日時点)。
JCHOが公表している情報によると、昨年8月24日時点で病床確保数は187床で病床確保率は13%、10月7日時点で232床、15%だった。
このコロナ病床数と病床確保率は、他の都内の公的医療機関と比べてもかなり低い。
東京都からコロナ対応の重点医療機関に指定された都立広尾病院では総病床数422床に対して、コロナ病床数は240床で病床確保率は57%だ。同じく都が出資する公社豊島病院では総病床数419床に対して、コロナ病床数240床、病床確保率57%、公社荏原病院は455床に対して、コロナ病床数240床、病床確保率52%になっている。