また「じゃがりこ」サラダ60グラムを3グラム減らすなど、18品目を減量する。3グラムと言われてもピンと来ないので、何本減るのですかと聞くと──

「本数は公表しておりません。グラム数だけです」(同)

  湖池屋でも、1月31日からポテトチップスの「のり塩」や「リッチコンソメ」、「カラムーチョチップス ホットチリ味」など27品目を値上げする。

「昨年から、ポテトチップスを作る時の食用油の値段が大幅に上がってきており、その影響がかなり大きいですね。前年の倍くらいとか、過去にないくらいの上がり方なんです。先々も下がっていく見通しがない」(湖池屋広報担当者)

  湖池屋ではポテトチップスを日本産100%で生産しているという。農林水産省の統計では、じゃがいもの価格は平年比で1~2割高い状況となっている。

「市場はじゃがいも不足だとハッキリ言えます。昨年の夏はじゃがいもの産地である北海道で猛暑や雨が少なかったことが影響しています。じゃがいもの収穫量が落ちて相場が上昇した。弊社では使っている馬鈴薯の7~8割は北海道産なんですが、前もって計画的に決めていたので価格上昇の影響はほとんど受けていません」(同)

 冒頭のマクドナルドでは今後のフライポテトM、Lサイズ販売の見通しをこう語った。

「現時点では、2月上旬ごろにフライポテトの通常販売を再開できる見込みですが、具体的な販売再開の日にちが決まりましたら、改めてお知らせ申し上げます。1日でも早く通常販売を再開できるよう、引き続き輸入業者やサプライヤーと協力のうえ、原材料の安定調達に向けて最大限の対応をおこなってまいります」

 それにしても、日本はポテト好きの国民性だ。

「日本国内では冷凍食品の消費量でポテトが1番に多いとか、アメリカから輸出しているポテトの輸出先は日本がこれまたトップだったりとか、日本人はポテトが好きだということが裏打ちされていますね」(前出の日本フライドポテト協会・佐藤理事)

 いまや“国民食”となったポテトの販売動向は見逃せない。(AERA dot.編集部・上田耕司) 

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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