青森山田の3年ぶりの優勝で幕を閉じた全国高校サッカー選手権。その裏でもうひとつの全国大会が開催されていた。
【表】平成の高校サッカー最強校ランキング!強さが半端ないのはどこだ?
「NEW BALANCE CUP 2022 IN TOKINOSUMIKA」。この大会で帝京(東京)とともに両校優勝を飾った昌平(埼玉)は攻撃、守備ともに質の高いプレーを見せていた。選手権では埼玉県代表の西武台が1回戦で敗れ、これで県勢は40年全国制覇から遠ざかっているが、今年はインターハイなどを含め昌平が全国の舞台で躍進してくれそうな雰囲気が漂っている。
裏選手権の愛称で知られる同大会には、今年も各都道府県の強豪校が集まった。その中で昌平は予選グループを2勝1分で突破。決勝トーナメントでは1回戦で日本文理(新潟)を2-0で下し、準々決勝ではプレミアリーグ所属の市立船橋(千葉)、準決勝では宮崎の強豪・日章学園をいずれも3-0で破って決勝へ。帝京とのファイナルは雪の影響により30分1本の変則マッチとなった中で勝負を決めきることは出来なかったが、0-0で引き分け、まずは今季1冠目を獲得した。
もともと今年は期待値の高かった世代。中学校年代では下部組織のFC LAVIDAでクラブ史上初の全国大会出場、ベスト8入りを果たし、「LAVIDAの〇番といえば〇〇」と呼ばれたエポックメイキング的な世代だ。一昨年の選手権で1年生ながら強烈なインパクトを残し、日本高校選抜にも選ばれたエースMF荒井悠汰をはじめ、MF佐藤海空斗、MF篠田翼、GK上林真斗、さらに現在高校1年生で同じくLAVIDAで全国8強入りしたFW小田晄平、DF石川穂高と年代別日本代表候補経験者6人を擁する。
また、上記選手のほかにも同大会では1年生MF長準喜や今年のチームの主将を務めるDF津久井圭祐が好パフォーマンスを披露。特に持ち前のクレバーさを発揮して安定した守備を披露した津久井については「(大会を通して)対応のところは良かったですね。1対1の対応もそうですし、ビルドアップもそうですし、そういう意味ではほぼやられていない状況だった」と藤島崇之監督も絶賛する内容だった。