四大陸選手権のアイスダンスで、村元哉中、高橋大輔組が快挙を果たした。同種目で日本勢過去最高の2位。まだ結成2季目の2人が思いを明かした。AERA 2022年2月7日号の記事を紹介する。
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フィギュアスケートの四大陸選手権アイスダンス(1月20、21日、エストニア・タリン)で、結成2季目の村元哉中(28)、高橋大輔(35)組が同種目で日本勢最高の2位に入った。2人は本誌独占インタビューに応じ、喜びとともに、3月の世界選手権(フランス・モンペリエ)やその後についての思いを語った。
──2位という結果を出した感想を教えてください。
村元:トップ勢はいなかったのですが、チャンスはつかまないといけない。ここでの結果は世界選手権にもつながると思う。演技としては全然納得していないけど、トータルとして2年でここまで成し遂げたのはすごいことだと思っています。
高橋:ここでは初めて表彰台を意識し、演技は良くなかったですけど、目標としていた結果を得ることができました。やっと、やっていることと気持ちが一緒になりました。想像していたより早かったので、これからがスタートという気持ちです。
──わずか2年でこの結果を出せた理由は何だと思いますか?
村元:お互い、表現する熱意、パフォーマーとしての姿勢、作品を作りたい思いが強いのが似ているためかもしれません。
高橋:哉中ちゃんはシングル時代から表現力があり、アイスダンスで開花した。もっと経験値のあるダンサーと組めばトップにいけると思う。僕と組んでどう評価されるかは僕次第だと感じていました。他の組はリフトのおろし方とかスピンとかが本当にうまい。でも僕自身、昨季に比べれば考えずにできるようになったので、そこが評価につながったのかと思います。
■パッと切り替えられた
──北京冬季五輪代表を逃したのは残念でした。
高橋:目標を達成できなかったのは悔しいですが、四大陸や世界選手権の代表をいただき、見せられる場所があるので、意外にパッと切り替えられました。
村元:大ちゃんをアイスダンスに誘ったのは、彼のスケートの感覚、世界観を体験したいというのが大きな理由でした。その過程で一つ大きな目標があったほうが頑張れるので、五輪を頭に入れました。簡単ではないとわかっていたけど、四大陸と世界選手権の代表をいただいて(勝てなかったことに)意味があるかなと。ただ、(昨年末の)全日本選手権でベストな演技ができなかった悔しさは強いです。