「日本ハムはシステマティックな球団。編成はもちろん選手起用までベースボール・オペレーション・システム(BOS)をベースにフロント主導で行われる。昨年まで全権掌握していた吉村浩氏から稲葉篤紀氏にGMが変わってもそこは不変のはず。シーズンが近づくにつれ新庄監督にも縛りが出始めるのではないか」(日本ハム担当記者)
選手の能力などを数値化して最適な編成、選手起用をするBOSは日本ハム成功の象徴として過去にも話題となった。このシステムを構築、有効活用して勝てる球団に育て上げたのが吉村氏。GM兼チーム統括本部長からチーム統括本部長と肩書きは変わったが今も影響力が絶大なのは間違いない。シーズン中、新庄監督が思う通りに指揮を執ることが難しくなる時も出てくるかもしれない。
とはいえ、新庄監督は年が明けてもプロ野球界の話題を独占している。キャンプ中は異業種、異競技からのコーチ招聘や巨人・元木大介ヘッドコーチに対し練習試合での本塁打競争を提案するなど、話題には事欠かない。現時点では監督業をエンジョイしているようだ。
「コロナという時代で、ちょっと暗かったような印象はありますね。僕が帰ってきたからにはコロナはなくなり、球場は満員になります」(新庄監督/11月4日就任会見)
いまだに終わりの見えないコロナ禍、全国的に感染が再拡大して暗いニュースも多い。こういう時こそ新庄監督の底抜けの明るさ、ポジティブ思考が必要だ。仮に結果が出なくともしばらく見ていたい監督。1年だけで「飽きました。やーめた」ということには決してなって欲しくはない。