人気YouTuberのヒカルさんが、テレビに出演する芸人にバカにされた経験があると動画で語り、話題となっています。
ヒカルさんをバカにした芸人の正体は明かされていませんが、この話題に乗った芸人が、「犯人は俺だ!」と名乗り出るジョーク動画などもあり、ムーブメントとなっています。今回の騒動は、もしかしたらヒカルさんの話題作りである可能性もありますが、実際のところ、ある程度メディアに露出したことがあるYouTuberは、芸能関係者に下に見られる体験をしています。ここ2~3年で、だいぶマシになりましたが、従来の感覚の芸能人や芸能関係者は、YouTuberのことを「ただの素人」とみなして内心下に見ていることも多かったように思います。
「テレビに出られる人」の人数は限られています。テレビのチャンネルも、番組の数も決まっており、司会もレギュラーも準レギュラーもゲストも、限られた人数しか登場できません。番組の演者の席は限られており、椅子取りゲームのようにタレントや芸能人はその席を狙って競争しています。アイドルも、オーディションを勝ち抜いた人しかメンバーになれず、さらに番組に登場できる人はメンバー内の競争に勝ち抜いた人です。ドラマも映画も、大勢の女優や俳優の中から選ばれなければ、役をもらえません。CMに出るのも同じです。芸人さんも司会の方も、コメンテーターもタレントも俳優も女優も、全ての人が激しい競争を勝ち抜いて「選ばれた」から演者として登場できるのです。下積みが長かったり、苦労をして席を勝ち取った方も大勢います。「テレビに出たい人」の人数が多いからです。
つまり、特定のテレビ番組に出たいと思った場合、その番組に出ている誰かの席を横取りするだけの実力がなければいけません。そういう視点で見ると、なにげないコメントやトークの面白さなど、演者たちがキャスティングされた理由がよくわかります。とにかく、テレビに出ている人々は苛烈な競争の中で、多くの人の中から「選ばれた人」なのです。