■友達じゃない人とも「うまくやること」を勉強する
学校で、「友人をたくさんつくってみんなと仲良くしろ」ということが言いたいのではありません。
歌手である甲本ヒロトさんは、「友達」に関して子どもへ向けて、このようなことを言ったそうです。
「クラスメートは、たまたま同じ年に生まれて、近くに住んでただけ。例えば、渋谷から山手線に乗って、『はい、今この瞬間、この車両に乗ってる人はみんな友達ね』って言われてるのとおんなじだよ。そんなの、『仲良くできるかどうかは自信ねえな』って思うでしょう。当たり前じゃないですか。クラスメートと仲良くなんかできるわけないんですよ」(WEBサイト「講談社コミックプラス」の「【対談】甲本ヒロト×堀内厚徳──夢・友達・感動、泣ける波紋を!」から引用)
無理してクラスメートと親しくなる必要性はないことを説いています。
そして、「でも、学校っていうのは、仲良くもないし友達でもないやつと、『うまくやること』を勉強しにいくんです」とも付け足しています。
私自身も中学・高校では、友達をつくるのが苦手だなと感じたこともありました。
女子校だったためみんながグループで固まることも多く、疎外感から、「友達ってなんだろうな」と思ったこともあります。
しかし、大人になってから振り返ると、そうして悩んだことも含め、「人との接し方」について、あれこれ考えるためのいい機会をもらったようにも思います。
■「ホンマの友達」は、案外、学校にいるのかも
学校には、年齢は近いけれど自分とは個性も環境も異なる、多種多様な生徒がいます。
そんな人たちとの接し方や距離感を鍛える場所だと考えると、学校という場所への認識の仕方も変わってくるのではないかと思います。
不登校YouTuberゆたぼんは、今度、日本全国を回る予定を立てています。
しかし、彼のいう「ホンマの友達」とは何かを考えるヒントは、案外、学校にあるのかもしれません。