そのなかのひとり、勝Pは、最近まで朝日新聞で理系の立派な記者をされていた。今さらながらすごい人だったんだと思う。やんちゃな2人を扱っていくのは並大抵のことではなかっただろう。どうにかまとめてくれた担当と、その時代だったからこその自由。いい時代だったんだなあと思う半面、めちゃくちゃだった。めちゃくちゃだったけど、あの頃のドキドキ感を思いだしてニヤリとする。

 100周年を迎える雑誌なんて滅多にない。そんな偉業を成し遂げられるのもエレベーターのご婦人のような読者のおかげだなとつくづく思った。おめでとうございます。

神足裕司(こうたり・ゆうじ)/コラムニスト。1957年生まれ。84年、渡辺和博との共著『金魂巻』がベストセラーに。2011年に重度くも膜下出血に倒れたが、リハビリを続けながら執筆活動中。『一度、死んでみましたが』など著書多数

週刊朝日  2022年2月25日号

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