丸山茂樹は、北京五輪スキーキャンプの混合団体の失格について、思うところがあったという。
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丸山茂樹氏は、 まずは「週刊朝日」が創刊100周年を迎えられたとのことで、本当におめでとうございます。記念の一冊に僕の連載が載ってるとは光栄です。
さて、北京オリンピックです。少し前の話題になっちゃいますが、スキージャンプの混合団体ですよ。高梨沙羅さん(25)の1回目のジャンプがスキースーツの規定違反で失格……。ほかの国にも失格者が出て、日本はメダル争いには絡みましたけど、4位。真面目な高梨さんが責任を抱え込む形になっちゃってね。
いやあ~、かわいそうですねえ。2日前に大丈夫だったスーツがダメになるって、ちょっと我々にはない感覚なんで、スポーツってそれぞれにいろいろあるんですね。測る人のさじ加減というか、そこなのかなあという気もするし。あれはテレビで応援してた人もテンション下がりますよ。素晴らしいジャンプをして失格って、ちょっと納得いかなかったですよ。
しかも有望な選手ばかり5人も失格でしょ? 何かあんじゃねえかと疑っちゃいますよ、ほんとに。この時代、X線でもレーザーでも何でもできるんだから、飛ぶ前に「あなたOKですよ」「着替えて」と言ってあげたらいいじゃないですか。世界中がガッカリしたと思いますよ。
理屈は分かるんですよ。ムササビの原理でしょ。今後に向けて新たなやり方を検討した方がいいんじゃないですかね。世界中にあんなに泣いてる選手を見せるってのはどうなのかと思いました。
さて、小平智(32)は米PGAツアーのシード権を失い、今シーズンは下部ツアーから起死回生のカムバックを狙ってます。その姿勢が素晴らしいと思って見てます。
非常にセンスを感じる部分もあるんですけど、問題はコースマネジメント。米ツアーで攻撃と防御のバランスをどうとっていくのか。マネジメントの能力が大きく結果を左右しますからね。