例えばパソコン作業をしたり、お料理を作るなど、作業に集中しているときは、自分でも気づかないうちに歯をかみ締めているものです。
そこで、作業をする場所の近くに「歯を離すようにする」と書いた付箋やシールをはっておき、それが目に入ったら、注意してもらうのです(これは今すぐにできるセルフケアなので、思い当たる人はやってみてはいかがでしょうか)。
また、咀嚼筋群のマッサージが効果的だという歯科医師もいます。いずれにせよ、顎関節症は近年の研究から、さまざまな因子が複合的にあわさって発症するものの、ほとんどのケースは外科的な治療は必要なく、改善することがわかってきています。
一方で、さまざまな治療をしてもよくならない患者さんも少なからずいます。顎関節症には心理的なストレスも関与しています。また、更年期の症状と顎関節症の症状をあわせ持つ場合などは、原因の特定が難しく、このような場合は大学病院の専門外来などにご紹介することになります。
なお、顎関節症について詳しく知りたい方は一般社団法人日本顎関節学会のホームページ(http://kokuhoken.net/jstmj/general/)が参考になります。