「絵に描いたようなスターが地元から入団したので名古屋は大騒ぎだった。本人も1年目からレギュラーを奪取して結果を残す気持ちは強かったがプロは甘くはない。高校時代から比較された広島・小園海斗(報徳学園)、ロッテ・藤原恭大(大阪桐蔭)の存在がプレッシャーにもなっていたのではないか。21歳の若者ですから」(中日担当記者)
18年のドラフトでは小園には4球団、高校のチームメイトだった藤原には3球団がドラフト1位で入札した。根尾を含めると実に11球団が彼らの獲得に手を挙げている。プロ入り後も3人は何かと比較されてきたが、特に同じリーグで入団時は遊撃手という共通点のある小園とは比較されることが多かった。
「小園の1年目は高卒新人としては素晴らしい活躍をしたが2年目のジンクスに苦しんだ。私生活での問題もあり、2年目終了時点では根尾との差はなくなっていたようにも感じたが、3年目で大きな差がついた。両チームBクラスだったが小園は遊撃手のレギュラーに定着して今季のキーマンと期待されるが、根尾は試合出場がやっとの状態」(中日担当記者)
小園は3年目の昨季、プロ入り最多の113試合に出場して打率.298、5本塁打、35打点と結果を残して定位置を確保。3連覇後の低迷から巻き返しを図るチームの核として成長することを期待されている。藤原は根尾と同様に期待値からすると物足りないが、昨季は78試合に出場して打率.217、5本塁打、22打点と3年目としてはまずまずの成績を残した。
2人に比べると出遅れた感もあるが、根尾も成長へ向け努力を欠かしてはいない。
「腐ることなく黙々と練習をしている。何かあればコーチ陣や先輩たちにも質問をぶつけて参考にする。真面目で明るい好青年で私生活での心配は全くない。今のまま野球に取り組んでくれれば良い。あとは結果を出して自信がつけば大化けできるはず」(中日関係者)
「守備と走塁は問題ないのであとは打撃だけ。昨年の小園レベルの成績が欲しいところだが、まずは1歩ずつ。現実的には大卒新人1年目くらいの結果が出れば良い。昨季1年目から大活躍したDeNAの牧秀悟クラスなら最高だが高望み過ぎる。タイプも似ている楽天・鈴木大地の1年目くらいの数字が合格点になるのではないか」(在京球団編成担当)