疑問2:高齢の親が「自分の代わりに医師の説明を聞いてくれ」と言うが、本人不在で聞くことはできる?

回答:

 医療情報は「究極の個人情報」といわれ、診断結果や治療法の提示など、医師から患者への説明は、患者本人におこなわれるのが原則です。

 しかし、例えば本人が高齢で、「説明を聞いてもわからないから家族に聞いてもらいたい」と望んだり、認知症などで理解が及ばないようなケースも少なくありません。本人が同席できない・したがらない理由を医師に説明し、承諾が得られれば、本人が同席なしに説明を受けられる場合もあります。

■患者以外で説明を受かられるのは、基本は家族や親族

 患者以外で説明を受けられるのは、家族や親族などです。

 ただ最近は、家族や親族がいない、あるいは身内に心配をかけたくないから、例えばきちんと診断がつくまで家族に言わずに進めたい、というようなケースも増えているといいます。

 橋本看護師は次のように話します。

「家族の立ち合いを望まず、一人で病気に向き合いたいという人もいて、最近では治療に臨む姿勢が多様化しています。

 一人で説明を聞きたいとか、入院の際の保証人も、家族や親族ではなく親しい友人や信頼できる上司にしたいなどという患者さんもいらっしゃいます。希望があれば、そう考える理由を述べて、医師に相談してみてください」

疑問3:治療中の生活のことなどは、医師には相談しにくい。誰に相談すればいいのでしょうか?

回答:

 治療中の生活のこと、治療費・生活費の悩み、仕事や家事、育児、介護はどうする?といったようなことは医師には聞きにくいものです。

 また、病気や治療についても、「何度もたずねるのは気が引ける」「診察時間が短くて、いつも聞きたいことを聞けずに終わってしまう」などの悩みを抱える人も多くみられます。

 最近は通院で治療するケースが増えてきたこともあり、治療中の自宅での食事、生活習慣、運動や活動など、細かい点で確認したいことが出てくるのも当然のことでしょう。

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