また、昨季最終節にJ1残留を決めた湘南も、今冬の補強で期待が高まっていた中、開幕戦で柏に0対2で敗れると、鳥栖と1対1の引き分け。そして3月6日の浦和戦でも0対2の完敗を喫し、開幕3試合を1分2敗の勝点1の最下位スタートになった。気になるのは3試合でわずか1得点の攻撃陣。ルヴァン杯では初戦の福岡相手に3対1で勝利するなど2連勝だが、リーグ戦での戦いぶりは気になるところ。昨季途中からチームを指揮する山口智監督の下、才能豊かな若手とともに上位進出を狙っているが、結果が出なければチーム内には否応なく不安が増幅し、若手主体のチームは脆さもある。同じことは、17位のC大阪(2分1敗)などにも当てはまり、“泥沼”にハマってしまう前に、できるだけ早く初勝利を手にしたいところだ。

 ただ、開幕から全体的に引き分け数も多く、3位の柏から16位の神戸まで、まだ勝点3差。しばらくの間は、試合を消化する度に順位がガラリと変わる日々が続くはずだ。今季昇格組の磐田(1勝1分1敗)、京都(1勝1分1敗)の2チームが試合内容的にも好印象で、主力が抜けて降格候補に挙がる鳥栖(3分)、柏(2勝1分)も予想以上の好仕上がりを披露しており、J1残留争いは例年以上に混沌としそうな気配。前述した「開幕5試合」の成績を一つのポイントにしながら、春到来の中での序盤戦の行方に注視したい。

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