AERA 2022年3月14日号より
AERA 2022年3月14日号より

 誰もが発信・拡散できる状況では、情報は玉石混交となる。紹介した事例は情報の検証に取り組む「ファクトチェッカー」たちが確認したものであり、彼らの多くはジャーナリストだ。膨大な量の情報に対して、組織や国境を越えて連帯し、検証した情報を公開・共有している。

 ベトナム戦争は多数の記者が従軍し、その写真や映像が世論を動かし、大規模な反戦運動にもつながった。それから約半世紀。報道の役割は現場を取材するだけでなく、現場からの情報を精査する方向へと広がっている。

(ジャーナリスト 古田大輔)

AERA 2022年3月14日号