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 金融でも、労働生産性と人件費が高く伸びている企業が目立つ。

 みずほ証券では労働生産性の伸び率が49%、人件費の伸び率は18%だった。

 みずほ証券は人工知能(AI)を活用した営業改革を実践している。顧客データを分析することで、営業現場でより最適な商品提案を行うことにつなげ、また、営業員のデータもAIにより分析し、営業力の向上につなげる取り組みをしているという。

 労働分配率を見ると、前年の60%から47%に大きく減少している。18年から20年の労働分配率は60~63%と高く、こちらも人件費が今後上がる余地はありそうだ。

 SBI証券も労働生産性が20%、人件費が2%と伸びている。同社はいわゆるネット証券で、インターネット上で申し込みや取引を完結することができる。コロナ禍で対面営業が困難になる中で、追い風が吹いていると見られている。労働分配率は前年の17%から15%に落ちているが、17年から19年は11%~13%となっており、増加傾向にある。

「みずほ証券やSBI証券は労働生産性を高め、その分を労働者に分配しているのが伺える。その背景には外資系の金融機関の影響もある。日本の企業からこうした企業に出向する機会が増えていますが、海外の金融機関の給与水準は高く、優秀な人材が流出する懸念もある。海外の水準にあわせて引き上げないといけないという意識もあるようです」(東京商工リサーチ)

 この他にも、卸売、電気機器、通信、化学、食品、サービスのデータを次ページ以降に紹介している。人件費の増加が見込める企業・業種はどこか、見てみてほしい。

(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

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