「西安麺荘 秦唐記」オーナーの小川克実さん(右)と西安市出身の料理長。ビャンビャン麺は小川さんにとって、中国の食文化を伝える大切な料理(photo 横関一浩)

■鼻に抜ける花椒の香り

「ビャンビャン麺の魅力は、もっちりとした噛みごたえです。麺生地を一晩寝かせてコシを出したり、一番人気のヨウポー麺では、具のチャーシューの大きさを工夫したり、野菜にシャキッとした歯ごたえが残るように、ゆで時間を厳密に調整したりしています」(同)

 ヨウポー麺を食べてみると、もちもちした麺と具がほどよくからみ、鼻に抜ける花椒の香りと唐辛子の辛みが絶妙だ。麺のゆで汁が添えられているのは、本場に倣ってのこと。一緒に飲むと消化がうながされるという。

 秦唐記では他にトマトと卵の具や甘辛いひき肉炒めをのせたビャンビャン麺もある。さらに、ジャガイモの細切り炒めなど、中国の家庭で愛される料理メニューもあるのは、おいしい本物の中華料理を食べてもらいたいという小川さんのこだわりだ。

(ライター・角田奈穂子)

AERA 2022年4月4日号より抜粋

[AERA最新号はこちら]