同じく、中盤の一角として計算していたMF扇原貴宏(神戸)も物足りない内容。開幕戦でイエロー2枚をもらい退場となると、以降は安全第一のプレーでインパクトなし。三浦淳寛監督の解任とサンペールの今季絶望の大怪我があった中、新加入の元日本代表コンビが背負うべき責任は大きいはずだが、まだ果たせてはいない。
 
 その他の新加入組では、ドウグラス(柏)や神谷優太(清水)、樋口雄太(鹿島)、レオ・シルバ(名古屋)や仙頭啓矢(名古屋)、スウォビィク(FC東京)らが早くも不可欠な存在となり、西村拓真(横浜FM)や山中亮輔(C大阪)、齊藤未月(G大阪)、ダワン(G大阪)も好感触。杉本健勇(磐田)やルキアン(福岡)、酒井宣福(名古屋)のFW陣は、“悪くない”だけに、ゴールという結果があれば一気に評価が変わる。今後、「大物」以外の「掘り出し物」の面々の躍進にも期待しながら、混戦模様のJリーグを楽しみたい。(文・三和直樹)

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