
世界女王は日本勢では史上6人目。2014年大会を制した浅田真央以来だ。
「レジェンドの方々の次に、というのは何かまだしっくりこない」
と笑いながらも、
「日本の女子を引っ張っていけるような存在になっていきたい」
今後は4回転ジャンプの習得も視野に、さらなる進化を目指す。
ペアの三浦璃来(20)、木原龍一(29)組は北京五輪を終えてから苦しんだ。
「疲れが抜けるのにすごく時間がかかった。気持ちも1回切れてしまった」
■合言葉はフランス旅行
2人で決めたのは「シンプルに楽しめばいい」。合言葉は「フランス旅行」。笑顔を心がけた。
SP3位で臨んだフリーでは3連続ジャンプが2連続になるなどした。
「滑りきらなきゃという思いが先立ってしまった」(三浦)
それでも、リフトやスピンなどで高い評価を得た。
北京五輪の上位5組が出場しなかったとはいえ、日本勢歴代最高の銀メダルで飛躍のシーズンを締めくくった。
「成長しているのを実感できたが、少し悔しい。これが来季につながると思う」(木原)
「メダルはうれしいけど、まだそこに値しないと思っている。もっと自分たちは上にいける」(三浦)
ここから、さらに進化する。
(朝日新聞スポーツ部・吉永岳央/岩佐友)
※AERA 2022年4月11日号から抜粋