今季から鈴鹿ポイントゲッターズでプレーする“キングカズ”こと三浦知良
今季から鈴鹿ポイントゲッターズでプレーする“キングカズ”こと三浦知良
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 三浦知良(鈴鹿ポイントゲッターズ)はチームの救世主になれるのか。

【写真】やっぱりカッコいい スーツ姿の三浦知良

「客寄せパンダ」「限界」「若手選手の出場機会を奪わないで」

 今年2月に55歳を迎えた大ベテランに対してネット上を中心に批判的な声も多いが、現場ではどんな評価を受けているのか……。

 JFLに降臨したキングの現実を見届けるため三重県・四日市市でのホームゲームに足を運んだ。そこには「裸の王様」ではない真のスーパースターが確かに存在した。

 カズ狂想曲は止まることを知らない。4月10日、初夏を思わせる強い日差しの中で行われたホンダロックSCとの試合ではスタメン出場。前半のみで交代してゴールはならなかったが1420人の観客を大いに沸かせた。

「ゴールで判断する人が多いが献身的なプレーで間違いなくチームに貢献している。全盛期と異なりボールを持たずワンタッチで叩く姿が目につく。FW登録だが時に中盤の低い位置まで降りてボールを繋ぐ。同様の役割をできる選手もいるかもしれないが周囲への影響力を考えればカズを起用する必然性はある」(スポーツ新聞サッカー担当記者)

 全盛期は天性のゴールゲッターであり自分で決めたいという意識が目立つ選手だった。しかし以前のようなスピード、強さがなくボールを持てないことは自覚している。他の選手を使いながら少ないチャンスの中でゴールを狙う姿勢が目立つ。さらにチーム全体への影響力は大きく若手は試合中でもアドバイスを求める。

 そして驚異的な人気は未だ衰えを知らない。

 3月13日の開幕戦に続きこの日も本来のホーム鈴鹿市ではなく隣の四日市市での試合だったが多くのファンが集まった。開門時には100人ほどのファンが列をなし近くで見られるホーム側メインスタンドから埋まった。席確保後はグッズショップへ足を運びカズグッズを購入するのが人の流れだ。

「リピーターのお客さんが多いので開幕戦ほどの売上はないですが、それでもスゴい数の商品が出ています。先行発売で完売したユニフォームは再入荷が間に合わなかったのでTシャツ、個別アクリルスティックチャーム(キーホルダー)などが中心。名前入りタオルマフラーは前回300枚が完売したので今回は500枚を仕入れ200枚以上は売れています。カズさんだけでなく他選手のグッズまで売れているのは相乗効果だと思います」(グッズショップ店員)

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計り知れない“キングカズ効果”