医学部を志願する女子学生は年々増えており、大学によっては女子の入学者が4割を超えるところもあります。こうした中、女性が働きやすい環境を整えることはあらゆる病院や科にとって焦眉の課題だと思っています。

──大変さはあれど、医師という職業を高校生に薦めますか。

　薦めます。理由は二つあります。一つは経済的に安定した職業であることです。下品なようですが、結婚・離婚など自分の人生を主体的に選ぶ上では大切な点だと思います。もう一つは、幸福を感じやすいこと。病や死は人生の中で最も大きなイベントです。責任も重大ですが、その分感謝されることも多く、人の役に立てている実感は、他に代えがたい。

　苦労も多いですが、それを上回る喜びのある仕事ですので、少しでも興味がある高校生にはぜひ目指してほしいと思います。

（本誌・松岡瑛理）

※週刊朝日 　2022年4月29日号

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