侵襲性やQOL(生活の質)の面では、むしろ放射線治療に分がある。手術はからだを切って肺の一部をとるだけに、胸腔鏡でも1週間ほどの入院が必要で、回復にも時間がかかるが、放射線は通院で5回。仕事をしながら治療できる。
「ガイドラインのような基準は必要ですが、患者さんにはそれぞれの生活や思いがあり、望む人生は違う。医療者側は1番手の治療だけでなく、その人に適した治療の選択肢を示すべき。患者さんは複数の選択肢について情報を得た上で、治療を選ぶことが大事です」(武田医師)
(文/熊谷わこ)
【取材した医師】
大船中央病院 放射線治療センター長 武田篤也医師
※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より