AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:主体的に仕事に取り組むことができません。現在の仕事が天職ではないかもと感じますが「自分次第でもっとやれることあるよ」「お前の部署は恵まれている」と周囲から諭されます。職場環境には満足しており、人間関係にも不満はありませんが、日々悶々(もんもん)としています。転職サイトにも登録しましたが一歩を踏み出せずにいます。(男性/商社/27歳/いて座)
A:僕の中でこの話はすごくホットで。何がホットかというと、社会人になると思った以上に外の世界を知る機会がなくなるっていう感覚があるんですよね。例えば今の自分の給料がどうなのか、とか。「お前の部署は恵まれている」というのも、あくまで社内での話。実は外から見ると「おや?」と思うことは結構たくさんある。僕の周りでも、すごく優秀な人なのによくよく話を聞いてみるとひどい労働環境の中にいる、という人がいます。
知らず知らずのうちに社内・業界内など内部での交流がメインになって、外の人と会う機会は減ってしまうから、意識的に外の人と交流するのは重要なことだと思います。
「日々悶々としています」とのことですが、「悶々」は大事なシグナルだと僕は思っています。今の自分のまま未来に進むべきか、違う未来を作っていくべきかを迷った時に現れるのが「悶々」だから。
悶々が現れたらノートや紙に、具体的に何が嫌なのかを書いてみてください。徹底的に言語化してみる。それが悶々を打ち破る方法です。例えば「給料をもう少しもらってもいいんじゃないか」とか、「この和気あいあいとした空気がもしかしたら嫌かもしれない」とか。悩んでいる人、悶々としている人に必要なのは「次への行動」よりも「納得」です。ばかばかしいぐらい小さいことの積み重ねが、結構な悩みの種になっていることも多いです。書きつらねることで、客観視して納得できる。納得すると自然と次に何をすべきかがわかり、行動の質も変わってきます。