子どもだけではなく保護者のYouTuberに対するイメージも、現状とは異なる部分があります。YouTuberに関するニュースの中には、迷惑行為や炎上や犯罪などがテーマの記事もありますが、大多数の人気YouTuberは、非常に真面目に仕事をしています。責任感と誠意を持って仕事ができる人でないと、1~2年以内に「オワコン」になってしまうからです。
YouTuberという職業が「不安定である」という認識も、最近は異なってきているように感じます。YouTuberは、動画編集や撮影や企画、データ分析やマーケティングなどが得意な人々です。就職しようと思えば、自身のYouTubeのチャンネルを明確なポートフォリオとして企業にアピールすることもできます。動画制作会社やSNSマーケティングに注力している広告代理店への就職には有利です。また、料理系ならキッチンメーカー、おもちゃのレビュー系ならおもちゃのメーカー、など動画のジャンルと相性の良い企業も、人材として興味を持つ可能性は高いです。
保護者として、子どもに社会保障や資格のあるしっかりとした職業や企業に就職してほしいと願うのは当然ですが、YouTuberとして成功した場合には、ヒット動画を作れた戦略やノウハウや技術は、どんな時代にも通用すると思います。ただし、YouTuberとして成功するには、何かに特化した”オタク”並みの知識や技術、アナリティクスの数字から次の施策を考える論理的思考力が備わっていることが望ましいです。スポーツでも習い事でも芸術でも、興味のあることは誰よりも詳しくなる努力をすることを、基本的な部分として伝えたいところです。