お笑いコンビ・ブラックマヨネーズ。左から小杉竜一と吉田敬
お笑いコンビ・ブラックマヨネーズ。左から小杉竜一と吉田敬

 最近、ブラックマヨネーズをテレビで見る機会がめっきり減った。吉田敬(48)と小杉竜一(48)が1998年に結成。2005年のM-1グランプリで頂点を極めると徐々に全国ネットの番組にも出演するようになり、2008年には本格的に東京進出を果たした。現在も『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』をはじめ計4本のレギュラー番組をコンビで抱えているが、全盛期のような勢いは感じられない。“第2のダウンタウン”とも称されたブラックマヨネーズは、なぜ勢いを失ってしまったのか。 お笑い業界に詳しい放送作家はこう語る。

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「最盛期はローカル番組も含め15本ほどのレギュラーを抱えていたのですが、今は確かに露出が減りました。『モニタリング』以外にも『ホンマでっか!?TV』や関西ローカルの『ウラマヨ!』など、10年以上続く長寿番組で頑張っているのですが、新番組が増える気配はありません。かつてゲスト出演していた『アメトーーク!』や『ロンドンハーツ』などのお笑い番組にも、現在はコンビではほぼ出なくなってしまった。その大きな理由として挙げられるのが、吉田さんの子育てでしょう。『子どもを大阪の小学校に行かせたい』『レギュラー仕事以外は家族との時間にしたい』という強い思いがあり、家族を連れて大阪へ帰ってしまったからです。そのため、レギュラー以外の番組にコンビで出演することは、ほぼ不可能になってしまったのです」

 一方の小杉は東京在住。レギュラー以外の番組出演をひとりでこなし続け、ピンでの活動がメインになりつつある。つまり、お笑いコンビとしては非常に珍しい“遠距離コンビ”なのだ。

「ブラマヨの2人は、将来的には漫才を軸にしてNGK(なんばグランド花月)だけで生活できることを目標に掲げているため、吉田さんは、小杉さんが相談もなしに子どもを東京の学校に行かせ始めたときに大変ショックを受けたとバラエティー番組で語っていました。その後、吉田さんも小杉さんに相談せず大阪に移住。レギュラー以外のコンビ活動をやめたそうです。そんな肝心なことをなぜ話し合わなかったのか非常に不思議ですが、それでも解散せずにコンビを続けている。コンビ仲も決して悪くないんです。4本もレギュラーがあれば生活には困らないということなのでしょうが、バラエティーの平場で漫才のようなケンカ芸を繰り広げていた2人をもう見られないのかと思うと、残念でなりません」(前出の放送作家)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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